じじらぎ

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「島日記」 を継続します

「小宝島日記」 は2014年1月22日を最後に書き込みをしなかった。 きょうは2014年6月22日。 5カ月もたってしまった。

この間、生活の拠点を小宝島から鹿児島市に移した。 冬の寒い時期に救急医療体制のない島に住まうことの危うさを考えたのがきっかけである。


長い沈黙の穴埋めにはとてもならないが、昔語りをする。 
……16年前、出張先の東京・渋谷で頻脈発作を起こした。 いっこうに治まらず、やがて拍動を確認できなくなった。 胸ははげしく波打って苦しいのに脈がない!

タクシーをつかまえて広尾の日赤中央病院の救急外来に駆け込んだ。 夜のことで他の病院は空いていない。 図らずもこれが最善の選択だった。

症状を訴えると数人の医師、看護師らに取り囲まれた。 頻脈のために心臓が小刻みに震えてポンプの役割を果たせなくなった状態。 放っておくと肺に水が溜まり「溺死」。 あるいはドロドロになった血液が脳や心臓の血管に詰まり、朝までは命がもたない…という。

後ほど頻脈発作の治療は成功したが、これによって健康体になったわけではない。 身体障害者手帳に加えて「狭心症」 という病名を頂戴した。 最低限の医療体制がなければ、いつでも死ねる体らしい。

ちょっとオーバーなもの言いだったかもしれない。 しかし、医師会のドクターヘリも“圏外” にしている小宝島では海上保安庁、自衛隊の搬送ヘリが飛んで来てくれるまで出動を要請してから最低4,5時間かかると言われている。

心筋梗塞だけでなく、血管の硬化が著しいと言われている私の場合は脳出血、脳梗塞、動脈瘤破裂なども心配である。 せっかく飛んできてくれた救急ヘリを“霊柩ヘリ” にしてしまう不始末だけは避けたい。

そんなわけでここ数年、2月は鹿児島市に避難するのが習わしになった。 しかし、ことしはズルズルと鹿児島市に居座った。 持病の悪化と老衰の自覚がそうさせた…と言い訳したいところだが、本当のところは住み心地が良かったのである。


かくて5月8日に鹿児島市に住民票を移した。 残念至極ながら、それで失ったものに比べて、得るところが沢山あった。 久しぶりに市民としての人権人格を認めてもらったのがなにより嬉しい。


さて、トカラ列島小宝島日記のブログの継続について弁解しなければならない。

タイトルは前のまま。 トカラ列島に鹿児島市を加えるのは強引すぎるのかもしれない。 主たる理由はタイトルをつくり直すのが面倒なせいだが、トカラ列島(吐火羅列島) は島尾敏雄さんの唱えたヤポネシアの重要な部分を指す…という思い込みがある。

ヤポネシアのうち海、あるいは森に棲む者たち。 騎馬民族である朝廷の凶暴性欺瞞性を許さず最後まで抵抗した民の末裔。世界有数の活火山地帯、地震多発地帯の天災、人災に先祖代々苦しめられている者ども。 

そんな人びとが棲むヤポネシアの主要部分を吐火羅と呼ばせていただきたい。

といういわけでトカラ列島鹿児島日記。 

こんなこじつけを許してもらえれば気持ちがうんと軽くなる。 いずれトカラ列島福島日記、トカラ列島青森日記などというのを書くかもしれない。

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