じじらぎ

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別れ

∇…081  船が出るたびに港では別れがある。25日朝は分校の卒業生3人が島を出た。今度高校に進む子が2人、鹿児島市の中学に進学する子がひとり。

みんな良い子だった。 そう、みんな可愛く、やさしかった。年相応なのか年以上なのか分からないけれども、それぞれにしっかりしていた。

島の豊かな人情に育まれ…というのがお決まりだが、心安くそんな物言いをしたらウソになる。

島びとの人情が平均的な日本人よりも豊かであるというような話は請け合わない。そんな無責任な発言は島に暮らしていると出来ない。

強いて言えば、マアマア。 そのマアマアが心に響くことがある。 なぜそうなるのかは分からない。 ひとまず、島の風土のせい、潮風のせい…と逃げておく。

……常よりもヒネクレの度が過ぎたかもしれない。 

その訳を言えば、3人の卒業生のほかに、もうひとり島に育った少年がいた。それをうっかり忘れてしまっていたのを悔やみ、自分に腹をたてている。

山海留学でしばらく島にいたが、卒業は内地の学校だった。だから、卒業生の列には加えられず、卒業式の記念撮影では最後列にその他大勢として控え、顔の半分は隠れている。

卒業式の翌日、分校の校庭で偶然出会って、少しばかり口をきいた。利発で細かい心配りができる子がいるのが心に残って、宿の女将に正体を尋ねたらその子だった。

この子は岸壁を離れる船の上でテープの端をとることもなかった。 船に乗る前に言葉をかけたら「また来ます」と言ってくれたのが、せめてもの慰め。 

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