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じじらぎ

煙と蒟蒻

∇…007    おとといの話…m( _ _ )m   鹿児島燻製クラブの会長さんを寓居にお運びを願い、久しぶりに指導を仰いだ。

声をかけると、起汐会長はセドリックだか、クラウンだか、とにかくそんな感じの上等の車の後部トランクからはみ出すほどの仕掛けを積んで気さくにやってくる。

今回の実習は子弟マンツーマンの小宝島方式。高齢者の男子(2音節で済むお手軽な言い方があるのだけれども…) 2人だけで、静かに小さな火を焚いた。

実は、まったく呼びかけをしなかったわけでもない。急な話に乗って辺鄙な場所まで来てくれそうなのは、この間イタリア料理店をたたんで暇を持て余しているはずのシェフぐらい。 

電話をしたら、この2、3日は動けないという。 よんどころのない義理のために、よその店で刃物を振り回しているらしい。




起汐会長は何でも燻製にする。この日は菓子パンまでもってきた。 そんなものが美味しくなるのかな…と思って聞いてみたら、今日初めてやってみる、美味しくなるか、不味くなるかは神のみぞ知る、という。


試食してみた。もとからと思われる甘味だけ。美味しくも不味くもならない。 わざわざ燻製にした努力の跡を確かに残した煙のにおい、それだけは確かについていた。

起汐会長によれば、煙をかければ何でも確実に美味くなる。 しかし、努力賞はもちろん、参加賞もあげたくない、どうにもならないものが1つある。

……蒟蒻、こんにゃく、コンニャク、マンナン。

なるほど。蒟蒻はもともと、美味いとか、不味いとかいう、浅はかな格付けを超越している。みんな嫌がるチョウナイ掃除を黙々と引き受ける。偉い。

調味料、香辛料とも違う、とくに栄養があるというわけのものでもない。孤高の存在。 これを美味くしようと思うのがそもそもの間違いではないか? 

会長さんにもその予感はあった。それでも果敢に挑戦してみる。大病で死にそこなったばかりのはずなのにお若い。





それにしても蒟蒻…。 山海の珍味と言う訳にはいかないが、なぜか気になる。どこか、無視しがたいものがある。

……大磯の気障な爺さんの孫をはじめ、政財界官界には出来そこないの蒟蒻のような奴ばかりがのさばっている、と思っていた。 が、これは大間違いだと反省した。

控え目でへりくだっているからというので甘く見てはいけない。そういう存在こそ本当は偉いのだ。今どきの政治家あたりを蒟蒻呼ばわるするのは、蒟蒻に対して無礼、不敬の振る舞いであろう。



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Re: こんにちわぁ~^^
自分で運転されてます。大病をして死にそこなった経験をもつ人。私は気ばかりですが、会長は体も心も元気です。


こんにちわぁ~^^
すごく元気そうな気さくなおじいさんって感じですね^^いい車に乗って^^って自分で運転されるんですか??すごくいいですね^^
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