じじらぎ

«    コルセット »

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

村おこし?

∇…082    きのう30日夜、島の住民センターで「地域振興に関する地元協議」 があった。わけのわからない会だった。
わけのわからないことだらけの会合だった。

会を開くという“触れ” があったのが、2日前。島の拡声器による告知、招集が突如あった。 唐突である。

会合の趣旨目的もわからない。開くようになった経緯、会の位置づけ、会で出された意見がどのように形で村政に反映される仕組みになっているのかも不明。


村からは若い職員とやや年かさの女子職員がきた。若い人たちに村の底辺の実態を見てもらうのは良いことだ。しかし、住民の声をくみ上げる、というか、聞きおく役目は少し荷が重過ぎるのではないか? 彼らが、どのていど政策決定にかかわることができるのかもわからない。

若い職員や女子職員が無能だと言っているのではない。今まで、村役場の幹部や課長さんたちには島の実情をさんざん訴えてきた。その声がとおらない。

ある課長さんには電話で長々と苦情を言い、直訴した案件がある。住民に直接の被害が及ぶような手違いがなぜ繰り返されるのか、その仕組みはどうなっているのか、間違いが訂正されない原因をとりのぞく考えはないか教えてほしいと頼んだ。それが無視されたまま。


課長級に訴えて埒が明かない状況があるのに、1泊2日の日程で若手の職員が2人くる。はて!?


議題は3つあった。①皆既日食の総括について②トカラ回帰メモリアルツアーについて③ふるさとづくり委員会(仮称) について…。

皆既日蝕は去年7月22日にあって、村は関連の七島への出入りを近畿日本ツーリストに丸投げした。この半年後の“総括”。

中身はなかった。住民および、古くからの客の足を奪ったことへの反省はない。中学校の学校新聞でも、もっとまともな形でやりそうな住民アンケートの刷りものを配っただけ。

それによると、ツアー客の受け入れ態勢の評価…では「良かった」 とする声が4割あったという。

島民はそれなりに協力し、頑張った。1企業に法外な代金を払った特権的な客のもてなしはできない…としてツアー客の受け入れをことわった民宿パパラギも、島民としては協力した。

心ならずも頑張らなければならなかった島の人たちは「悪かった」 とは言いにくいだろう。天に唾するようなもの。

かくて「良かった」 の実数は38.2%。

しかし、「悪かった」 というのが5.0% いた。

無回答が20.4%

「どちらでもない」 が「良かった」 に匹敵する36.4% 。この3者を合わせると6割超す。


……村はこれを大成功と評価する。

個人的な見解を申せば、あれだけの経費、時間、労力を費やしたあげくのこの数字は、惨憺たる失敗ではないのか。昔の侍ならだれかが腹かっさばいて責任をとらないといけない。 

侍のたとえが厳しすぎるというならやくざでもいい。やくざなら指の1,2本なくなったぐらいではすまないところだろう。


とにかく、村の経費、県国の経費、民間の援助がどれだけつぎこまれたか、その投資効果がどれだけあったのか…収支の把握さえもなされていないらしい。

この日住民は15人出てきた。だれも口をはさまない。思いはあっても、なんとも言いようがないというところか。



どうやら総括はつけたしで、職員2人の派遣の目的は、ことし7月22日に近畿日本ツーリストがやるツアーに住民に協力を求めることだったのか?

とすれば、出張旅費はどこから出ているんだろう? 3つ目の議題がお土産がわりに持参されたことが、そんな勘ぐりを封じる役割を果たすことになったのかもしれない。 



とにかく、お役所の人にしろ、観光客にしろ、人がきてくれるのは結構なこと。

ただし去年のような、分校の校庭にひと晩野営させて35万円も旅行代金をとるようなことを繰り返すのなら協力できない…とだけは言っておいた。

話を聞いていて癇癪の虫がうずくのに閉口したが、それ以上の発言を我慢した。自分を褒めてやりたいところ。



だいたい、「リピーター」 などという変なカタカナが気安く使われるのが癇にさわる。

50年以上も前、役場さえも島から出て行った。それきり戻ってこない。職員がたまにきても1泊2日でそそくさと帰るような島…。そんな島にリピーターがくるようにしろ…とはどういうことか? 


自腹を切って繰り返し来る人は以前からいる。思いがよほど深いか、相当な変わり者か、一筋縄ではいかない人たちである。 

その人たちの“面倒をみさせてもらう”宿の方は、採算を度外視した偏屈経営でないと対応できない。この問題は話さないと分からないが、話始めるとおそろしく長くなる。 とにかく、そんな気構えをもった宿が七島にどれだけあるんだろうか…と思う。簡単に考えてもらっては困るのだ。


交通手段について言えば、村営船「フェリーとしま」 が唯一の足。乗船定員は200人。ひと航海で150万円ほどの赤字といわれる船。

船がたよりのトカラ。そこが観光地として爆発的に売れたらいいのだろうか? かつての与論島のように大ブレークして全国から若い男女が殺到すればいいのだろうか? 

そのまえに船がブレークする。船便のパンク。このことは去年経験済みではなかったか。 反省はないのか? 総括しないのか?


日蝕ブームにはどうしようもないジレンマがあった。人にはきてもらいたい。たくさんきてもらうと困る。

…それでやったのは、法外な旅行代金を吹っ掛けることによる選別。企業ツアーを通さないで島に“潜入” した不心得者の追い出し。中之島では山狩りまがいのことまでやった。

……こんなことは、悠久の自然と向き合い、貧しくても正直に生き、旅人を粗末にしなかったトカラの人びとの暮らしぶりにそぐわない。いつまでも後味の悪いことであった。 

私個人としては、トカラをもっと多くの人に知ってほしいと思う。しかし、そのために騒動することはないと考えている。

さりげない日常的な意識のながれのなかで穏やかに素直に島々をみてほしい。この点は十島村役場の人たちにも切にお願いしたい。


さて、議題③の「ふるさとづくり委員会(仮称) について」。

これも現実を見ない、今はやりの“大ブレイク” 願望 。地域を支えるのが使命のプロのお役人が考えることではない。


島民一丸となって島おこしの「母体」になる委員会を各島に配置し、「島内点検」を行い、地域資源の「発掘(再認識) や課題の整理を行う」という。

はて? 村長さんはじめ十島村役場の人たちは住民自治ということを考えたことはないのだろうか? 役所の刷りものを見ていると、各島に村役場の親衛隊を置く図を連想した。

だいたい住民の総意とは何か? これは幻想ではないのか? 現実にはあり得ない“全体意思” をでっちあげ、巧妙に操作したのはヒットラーとスターリンだった。何が悲しくて、今ごろになって辺鄙な島々で過ちをくりかえすのだ。 

せめてのこと、ひとりでもいい、2人でも一緒、必死に暮らしをたてようとする人がいたら役所は邪魔をしないでほしい。黙って見ているわけにいかずに手助けをしたいなら、それもいい。その際は、公平を期してほしい。


なんとか委員会といえば聞こえはいい。しかし、こわい一面をもっている。そのお墨付きや、役場への忠誠の格別の表明がないと住民の個人的創意も努力も認めないということにならないのか?

これは杞憂ではない。現実に同様のことが起きている。 


この問題は、もっと整理して語り直したい。とにかく、「本村の高齢化・過疎化は深刻な問題です」 という認識からして間違っている。

小宝島にかんする限り、高齢化は深刻な問題ではない。島に年寄りが住まなくなったこと、社会的な弱者が住みづらくなったことが共同体崩壊の前兆として深刻化しつつある。

……結婚も出産もない、それ以上に寂しいのは島では病気療養ができないので人生の最後は鹿児島あたりの病院で迎える。だから島で葬儀もない。

島のなかでは人の一生が完結しない。それが現実。決して「高齢化が深刻」 になったのではない。

前にもいちど書いたが、過疎自体も憂うべきことではない。人口のまばらなところに住む人間の人権を認めないことを当たり前とする社会の在り方が問題なのだ。

それを役場はわからないのだろうか? 本当に過疎化を心配しているのなら、役場が県都を引き揚げて島に戻ってくればすむことだが、なぜそれをしない?

役場の機能を部分的に島に戻すのに、億単位の金がいる…という。それがどうした。

見当外れの公共事業、対費用効果を考えない予算消化などで、今まで無駄にしてきたお金は億単位では済まないはず。無駄金にならない出費が億単位で済むなら、安いものではないのか?


話を始めのところにもどすと、島民がまとまるということについては、傍でみていても忸怩たる思いがある。接岸作業、折々の奉仕作業、物品の共同購入などなど。みんな頑張っている。

本来は住民の意識や生き方はそれぞれ違う。みんなバラバラ。

それが当り前。それでやっていけるのが都市の環境だ。都市での暮らしの快適さと現代人の意識の自由さを支えているのはバラバラでも支障なく生きていけるということであろう。

それがいいんだけれども、島が小さいからどうしても皆でやらないといけないことがある。私的な好み、願望、私的な時間、さらにはプライバシーそのものさえ犠牲になる。 

行きずりの観光客が、島ならではの純朴な暮らし、小さな島の人びとの心の和む助け合いの風景…などと誤解するのはやむを得ない。しかし、鹿児島に腰をすえて動こうとしないお役所から、お褒めにあずかったり、督励されることではない。

これ以上まとまって何をやれというのだ。 この先、徒党を組んで何か意味のあることをしないとならないとすれば、私が思いつくのは一揆くらいである。今どきムシロ旗はいらない。武器は憲法と地方自治法で足りる。


関連記事
COMMENT
Re: 長征さんの島めぐりも一段落したころですね
そう、役所は何もしないのがいちばんです。島で愚直に生きようとする人を笑ってはいけない。人の権利を守る責務をおろそかにしながら“地域おこし”を叫んでもらいたくない。
さて、島が有名になって大ブレークした与論島にも
後日訪れましたが、バブルの廃墟が到る処にありました。ディスコなんてのもあったんです、あんなところに。当時がそうした時代とは言え、
教訓を得た現代、
旅人が何を求めているか・・・・・同じ轍を踏むような行政には始めから期待せぬ方が精神衛生にも良いかと思います。
はい、住民の方々が納められてる住民税も十島村の役場の方は民意を尊重して頂きたい物ですね。
“なのだから” さんへ
私もそう思います。それと、村の方に反対意見をも、くみ上げていく姿勢がほしいですね。

さいきんは一部の若い職員に問題解決能力のある人が出てきました。役場の空気はよどんでいて、上に行くほど話が分からない…というのが私の印象。間違っているんでしょうか?
住民の方は はっきり堂々と拒否したり反対して良い思います。
住民なのだから。
COMMENT FORM
NAME
TITLE
MAIL
URL
COMMENT
PASS 管理者にだけ表示
TRACKBACK
TB URL : http://jijiragi.blog105.fc2.com/tb.php/415-589e3d87
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。