じじらぎ

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ドック入り…のつづき

「あす」 続きを書く…と言っておきながら、そのままになった。「あす」 は過ぎ去った時のぼんやりした記憶のかなたに埋没した!?  m(_ _)m!! 

それほど忙しかったわけではない。落ち込んで鬱々とひきこもっていたわけでもない。


手づくり家具の分解・再生・再配置、その前にやっておくべきであった工具の捜索点検・手入れ、工具さがしのはずみで始まった倉庫内の模様替え、庭いじり・畑荒し、それと“日曜大工” の手引書をさがす必要から始まった書物・資料の分別、配置換え…などなど。 

いろんなことをほぼ同時進行で手がけ、何事も片づかないまま日が暮れる。 そんな日がつづいた。怠けもせず、かといって、ことさらの働きもせずに日が暮れる。


暮れなば酔ふべし…。 酔うと我儘なコンピューターのご機嫌取りをする気にはとてもならない。そんなこんなで、とりとめもない時間を過ごし、ブログの書き込みをサボるだけサボった。


いいわけをさせてもらえば、本の分別という作業はブログと競合する。整理整頓は発見の母である。 …捨てるつもりで、ぱらぱらとめくった本のなかにちょっと気になる行(くだり) を見つけて、読み始めると際限がなくなってしまう。

……また脱線しそうな雲行きになった。話は「フェリーとしま」 だった。




三島村の村営定期船「みしま」 が代船で来るから我慢しろという話には乗れない…と言った。 これは、ただの我侭ではないと思っている。


残念ながら、「みしま」(1,196㌧) は「フェリー としま」(1,389㌧) の代船をつとめることはできない。この船だけではない。 日本国中、どこをさがしても「としま」 の代わりがつとまる船はいない。


なかで「みしま」 は一番まし。せめて「みしま」。

別の言い方をすれば、キチンとつとまるわけではないけれども、代船を頼める船は「みしま」 しかいない。 現実問題として、ほかでは間に合わない。



「みしま」 は「フェリー としま」の姉妹船のような趣がある。三島も十島も、もとは同じ村だった。同じ村営フェリー、行く先の方角も一緒で、鹿児島から一路南に下る。


姉の「フェリー としま」 が2000年就航、妹の「みしま」は1年若い。姿も似ている。造船所が違うので下世話な言い方をすれば腹違いの姉妹ということになりそうだが、それぞれに別嬪さん。

妹は長さが89.5㍍、幅14.0㍍。 姉は少し横幅が張っていて上背が低い。つまり長さが4㍍ほど短くなっている。

妹は痩身で、スラリとしている。姉に比べて苦労を知らず、普段それほどの難儀をしていないので、頑張りがきかなさそうに見える。


だいたい、行く方角が同じでも、航路の長さが違う。妹御の航路は片道4時間半ほどで終わる。うち半分近くは錦江湾(鹿児島湾) の穏やかな内海を行く。


姉は小宝島まで12時間半、トカラ最南端の宝島まで13時間。錦江湾を出てからが長い。やがて、目に見えない地獄の門をくぐって七島灘の荒波にもまれながらひたすら南に下る。

着くべき港の条件もきびしい。深い海から火成岩や珊瑚礁が隆起した島では形ばかりの狭い港をつくるのがやっとのこと。開いた湾口の方角から風が吹きつけると、外は凪ていても上下2,3㍍のうねりが生じる。

くどくどと繰り返さないけれども、なかで小宝、平の接岸のむずかしさは日本一だろう。たいていの島は反対の方角に“裏港” がある。風向きが悪く港内にうねりがあるときは、裏に回る。

小宝、平は裏がない。隠しごとも何もない表だけ。正々堂々の正面からの真っ向勝負。

接岸の仕方には風と波の具合におうじて色んなやり方がある。左舷づけをあきらめるか、車両用とりつけ橋(ランプウエー) を堤防に降ろすのを断念した場合、貨物の積み下ろしをどこまでやるか…。


土壇場で高度の決断を次々に迫られるが、この話はいずれ。

とにかく「としま」 の出入港は、間一髪の危機をたえず孕んだ曲芸のような趣がある。風と波、潮位は毎回変わる。港の条件が刻一刻変わるなかでの未知への挑戦がその都度試みられる。

それに、4㍍長身の「みしま」 が挑む。港内での180度転回は港内が静かなときでも「みしま」 だとおそろしく時間がかかる。 慣れの問題だけではなさそう。船の性能にも差があって当たり前。

見ていてじれったいが、時間がいくらかかってもいい。とにかく無事に接岸してほしい。抜港、欠航だけは勘弁願いたい。



しかし、ことし2月の現実はきびしい。週2便の「フェリー としま」 でさえ抜港、欠航をする港に、スタイルのいい箱入り娘のような妹御が加勢に来てくれる。本当に有り難いのだけれども、週に1便の代船は抜港、欠航する確率がかなり高くなる。週1便が頼りにならない。

島の人たちは、2月は悪くすると2週間ほど船が来ないこともありうる…と心配している。覚悟があるわけではない。あきらめているはずもない。しかし、なぜか何も言わない。


実は、もう一つ心細いことがある。

2,3月は「ななしま2」 もドック入りするという。この船は19㌧、12人乗り、高速観光船と称したり行政連絡船と称したりする。チャーター料は高い。それでも、万が一の時は有り難い。


この船まで時期を合わせて長期のドック入りをする。

よほどの事情があったに違いない。 それにしても、このような重大な決定がなされた事情、決定の経緯についての説明がない。

住民票をもたない偏屈爺ぃにないのはやむを得ないということにする。それにしても、女将が古くからの住民で、フェリーを頼りに商売をしている小宝島の民宿「パパラギ」 にも、事前にも事後にも知らせがない。

噂はいつのまにか伝わって、まさかと思っていたら「航路出入港予定表」 が配られる時期を迎えた。見るとやはり噂どおりのこと。

村からの事情説明がないというのは毎度のことだが、「予定表」に特段のお詫びや断わり書きがないのは悲しい。いつから、こんな横着な上意下達が当たり前のことになったのか?

なんという神経の粗大さ! これでは、島に住む奴らは人じゃない…と言っているのと同じではないか。私はそう思う。偏屈、僻みが過ぎるんだろうか? 



先日、久しぶりに歯科の巡回診療団が島に来た。医師4人(うち研修医2人) に歯科衛生士・看護師2人、事務1人の計7人というこれまでにない陣容。

仕事もさばけそうと思ったのに、仕事じまいはいつもより遅くなりそう、という。

やがて事務の人から連絡があって、仕事はまだまだかかる、宿に戻るのは午後7時過ぎ…とのこと。しかし、後片付けをすませて一行が宿にもどってきたのは午後9時を回った刻限だった。


この日、私自身も診察を受けるつもりだった。臨時歯科病院になった住民センターをのぞいてみたら、人が多いので遠慮した。

それにしても、特段の異状がないのに歯科の診察を受けてみるなどという殊勝な心がけは、これまで起こしたことがない。 

年をとって賢くなったわけではない。まもなく島は孤立する…という思いが頭の片隅にあった。


歯が痛くてたまらないからといって、ヘリコプターの出動を頼むわけにはいかない…。 同じことを考えた人がたくさんいたらしい。






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