じじらぎ

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皆既、回帰、怪奇…

さる筋から電話があった。詮議の趣は日蝕ツアーにからむ件。去年の皆既日食のおかげで、ことし夏の観光客は増えたのかどうか…?

答えの選択肢は4つ想定される。増えた、減った、変わらない、分からない…。いずれも正解である。

電話の質問の回答は、まず順を追って「増えた」 と答えた。次に、減った、変わらない、分からない…と答えて、それぞれ説明をつけ加えたいと思った。

しかし、話が長くなる。もう10分以上も語っているのに、増えた理由の説明が脱線暴走してとまらない。相手の迷惑も考えて話を打ち切った。



ごくかいつまんで、解答例をつくってみる。

解答の①増えた……去年は夏のかきいれどきに足の便がなかった。村と近畿日本ツーリストの選抜からふるい落とされた者は、肉親であっても帰省できなかった。その分が今年に回された。



日蝕ツアーで小宝島が受け入れた客は40人だったと記憶している。民宿2軒(パパラギは村が指定した旅行業者と強制的に専属契約を結ばされるのを拒否し、開店休業状態になった)に15人が分宿、あとの25人は分校の校庭にテントを張って、そこで一夜を明かした。

島の滞在は1泊2日のテント、それで旅行代金は35万円という。

テント組25人のなかには、小宝にボランティア看護婦として何度も来た人がまじっていた。こんな人も高いツアー料金を払わないと島に来られない。

この看護婦さんには島の年寄りはもちろん、昔の分校の子どもたちも世話になった。テント住まいではあんまり気の毒なので、がら空きの宿の一室を提供して畳の上でやすんでもらった。


民宿パパラギは長い間休んでいたのを女将が再開して3年しかたっていないが、開業は結構古い。少数ながら15年以上も昔からの馴染み客もいる。この人たちからは、村が日蝕ツアーを1旅行代理店に丸投げする前から予約を受けていた。

村のやり方は、宿の唯一の良心を踏みにじるものだった。予約は一視同仁、先着順が大原則。後からの権威権力をカサにきた割り込は、皇族でも文化勲章受賞者でも許さないという宿の方針を無視するものだった。



実は、去年来れなかった人が翌年回しにして今年予約を入れた…というのは馴染みの客ではない。日蝕ツアーで来た人たちでもない。

前々からトカラに来てみたかったが、ことしどうにか都合がついたという人たち。もともとトカラというのは、そんな所なのだ。


馴染みの客はことしも来ない。いちど間の悪いことがあれば、翌年にすぐつじつまを合わせるという形にはなかなかならない。修復・出直しは2,3年後かもっと先。あまり先に延ばすと、お互い生きているのかどうか?



解答②減った……去年のツアーで来た人で、また小宝島に来るという事例は1件も聞かない。日蝕ツアーが普通の旅行者を排除したことの悪い影響はあってしかるべきだ。形としては見えにくいが、愛想を尽かされた部分があることは考えておいた方がいい。

村の広報紙では何人もの人が「また来ます」という感想文を寄せていた。この人たちはいったいどこに行ったんだろう?



解答③変わらない……村は大変なお金をつぎ込み、職員も本来の業務をなげうってテコ入れした。普段はなかなか来てくれない島にも顔を見せてくれた。

それで何にもならなかった、逆効果しかなかった、というが私の実感。

しかし、それではあんまり穏当を欠く。思いつきの一時的なバカ騒ぎで人の心を動かすことはむずかしい…という哲理にしたがって、変わらないと言っておく方がいいのかもしれない。

どだい、「フェリーとしま」の定員は変わらない。宿泊施設の定員も変わらない。施設の改善やサービスの全面的な見直しをした宿があるという話も聞いていない。

変わらなくて当然で、変わる方がおかしい。



解答④分からない……いちばんまともな答え方。回答を拒否する気分も含んでいる。



このへんで話を切り上げるべきだろう。しかし、日蝕は村の歴史に汚点を残したというだけでなく、個人としても人に見せたくない恥ずかしい傷のようなもので、いったん触れられると感情の平衡を失う。

偏屈爺ぃが少しだけ嫌味を言うのを許していただきたい。


村役場の人たちは、トカラを売り込む千載一遇のチャンス、島のPRを大手の旅行代理店がタダでやってくれる…と言っていた。

実際はどうだったのか?


近畿日本ツーリストと村は、皆既日蝕があった22日にあわせて“トカラ回帰ツアー”を募集した。小宝島にも職員2人がやってきて協力を呼びかけた。

その結果、応募者は7島全部で3人だったという。募集「終了」というのは回帰ツアーそのものを取りやめたということらしい。



旅行代理店のホームページが出している案内が凄い。小宝島は周囲1平方㌔と聞いていたのに、7.5倍に広がり、島の最高標高点も6倍近くに隆起している。

知らない間に大地殻変動があって、島がデッカクなっていた。民宿が3軒あるという情報だけは正しかった。

ただ、「小宝島で唯一の2階建て」が2軒ある。これでは回帰ツアーならぬ怪奇ツアー。なるほど小宝島は「ミステリアスな島」であった。



もっと嫌味をつづけたいが、サン婆さんがいかにも軽蔑したような目つきでこっちを見ている。

昔、14歳の娘に言われたことがある。「お父さん、もっと大人になりなさい!」。それから22年、まだまだ修行が足りない。


…だいたい、宣伝などというまがまがしい営みを人任せにしてはいけない。それを、タダでやってもらうことを喜ぶなんぞ、ご先祖さまに顔向けできない卑しい振る舞いではないか。こんなことは、恥をしのんで自前でやらなければならないのだ。

それにしても宣伝する価値があるのかなぁ?


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