じじらぎ

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トカラの天気

∇…008

∇…009 ∇…010    あまり更新されない十島村のホームページのなかで、7つの島のリアルタイム映像が10秒ごとに更新されているという話は前に紹介した。実は、もう一つある。「トカラの天気」 というページ。

7つの有人島ごとに気温、湿度、積算雨量、風向、風速、最高風速が示されている。小宝島の場合は観測点は村の住民センター(通称・コミセン) と隣の村営診療所の屋上に測量機械とデータ処理の機器が据え付けてある。

これを見ていて、小宝島は他の6島とは際立つ特徴があるのに気づいた。以前から感じていたこと、思っていたことが数字で示されていた。
小宝島は他の6島よりも温度が高く、湿度が低い、そして気圧は高め…という傾向があった。南北の位置からすると15㌔ほど南の宝島がいちばん気温が高くならないといけないが、いつも小宝の方がわずかに高い。

空間のねじれが生じて宝島よりも緯度が高い小宝が熱帯近くに移動したというようなことは、多分ない。考えられるのは火山活動、および小宝島の特殊な地形。


パパラギと権現さまが鎮座ましますあたりから東北部にかけては、あちこちで噴気があがっている。湯泊♨、その奥のマショの湯をはじめ、泉源があちこちにある。実は“海中温泉” もいくつかあるが、不安定で水温がぬるいのでひとに知らせるのは遠慮している。

残念ながら、泉源は熱源と言い変えた方がいい。熱源はあり余るほどある。が、水がとぼしいために熱源は泉源になりにくい。


火山活動で隆起した岩の周辺は珊瑚礁に取り囲まれている。島全体は麦わら帽子を伏せた形で、竹の山(標高102.7㍍) が帽子の頭の部分、帽子のひさしの部分が大きく島を取り囲む珊瑚礁上の生活区域。

珊瑚礁は海の中に広がっていたものが平たい形のまま隆起して生活圏となった。だから全島バリアフリー。ローラースケート、スケボー、さらには車椅子も交通手段として有効である。


島が平らであることは、自転車を車いす代わりに使っている私などにとっては非常に有り難い。ただ、良いことばかりはなくて、土が乏しく、水がない。

おおむね60㍍の標高差があれば、すそ野には必ずわき水がある…という。わずか30メートルしかない、なだらかな丘の下で水がでているところもあるらしい。

竹の山は100㍍を超す。水があちこちで湧き出し、川になって海に垂れ流し状態でもおかしいことはない。


それが今でも水不足なのは珊瑚礁のせい。水はそのまま透過して川にならない。パパラギの2,30メートル先には“ホンガワ” と呼ばれる暗河(くらごう) の跡が残されている。

道路からすこし降りたところに地下水脈があった。そこが温泉になり、野菜など洗う流し場、洗濯場にもなっていた。

ホンガワが、いつ枯渇したのか記録はなく、島の年寄りたちの記憶もあいまいなまま。水源としては古い井戸がひとつ保存されているだけで、今のところは島に川はない。

帽子の頭部分は結構な大きさがあるから、水源水脈は豊富なはずなのに、珊瑚礁の土はスポンジのようにそれを吸って
海にすてている。

雲はあっても水がない。庭はあっても土が乏しい。おまけに火山脈の上だから、温度が高く空気が乾燥しやすい道理。気圧が高めなのは、なにか理由があるに違いないが、今のところは不明。


小宝の言うに言われぬ過ごしやすさには実は理由があって、気象データがそれを裏付けしていたのである。




良い島に住んでいるんだから、あと少しやる気を出して“列島改造” ではない、“孤島改造” に孤軍奮闘してみたいとも思う。

熱源があって水源、水脈がある。それが出遭っていて、人に知られないまま海に流れているところがどこかにあってもおかしくないではないか?


パパラギの庭で土いじりをすると、少し掘っただけで珊瑚礁の石や岩が出てくる。それを斧でたたき砕きながら掘り進むと際限のない重労働になる。

女将に見つかると、小言を食う。 爺の身体をいたわっているのではない。あまり深く掘ると海の水が噴き出して来そうで怖いという。


怖がっている場合ではないだろう。外海につながる穴が庭にポッカリほげたら、芝生に寝転がったなりで磯釣りが出来るではないか。熱帯魚のいけすだってつくれる。


忙しくなるのは本当は困るけれども、もっと忙しくなることだってありうる。庭から海水のかわりに温泉が噴き出してきたらどうしよう。


実は今、庭の問題だけでなく毎日を忙しくする仕事(…仕事と言うより、いたずらと言った方がいいかもしれない?) にとりくんでいる。パパラギの前、海岸と湯泊♨につながる小路の自然林を少し後退させるという難事業。

本当は、ここの自然林に気安く手を入れてはいけない。防風、防潮、防音の緩衝として大事な役割を果たしている。

それはそうなんだけれども程度問題。なんとしてもアダンの勢いが強すぎる。放っておくと葉っぱに鋭い棘を埋め込んだ凶器のようなアダンばかりの単層林になる恐れがある。

これを出来るかぎり刈り込んで海側に退いてもらう。アダンは伐っても伐っても、すきを見せればあっという間に押し出してくるから、伐るだけでなく他の植物を植えて防壁になってもらう。

すぐ思いついたのは仏桑華(ハイビスカス)。これは意外に成功してかなりの数の挿し木が活着した。花が咲きだしたところで、この木の欠点に気づいて、それを補うために、まんねんろう(ローズマリー) を道路ぎわに挿し木している。

背丈は小さいが、青い葉をつけたまま夏をどうにか越した苗が今40本あまり。これだけでは十分でない、いかにもつくったような並木では具合がよくないことに最近気づいて、また忙しくなりそう。


話が脱線した。アダンの単層林を海沿いに後退させる言い訳をするつもりが長いおしゃべりになった。

自然林に少しだけ遠慮をしてもらってもいい理由は珊瑚礁の隆起である。潜りをしている生え抜きの島人によると、島は少しずつ大きくなっているという。

全島バリアフリーで、温泉があって、肌もち(体感の気候) が良い。そんな島が今は小さいけれども、沈下しているのではなく大きくなりつつある。小宝も存外捨てたものではない。


以上、大脱線はこれまでにしておく。実はきょう言いたかったのは、諏訪之瀬の観測データが空白になっていること。すでにお役所の方では気づいているんだろうけど、私が気づいたのはきょうになってからのこと。

温度の高さは一番と思っていたら、諏訪之瀬がなんと29度もあって小宝は大きく水をあけられて完敗していた。
風向きも諏訪之瀬だけが違っている。

!! 

考えられる事態は諏訪之瀬の御岳の大噴火! それともう一つ。諏訪之瀬島の独立!! とうとう十島村に叛旗をひるがえして、はるか南の方に離脱した!?

本当はもっと簡単なことだった。機械が7月中旬で止まったまま。なぜ止まっているのか、いつまで止まったままなのかは分からない。

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